症例 5 18歳 女性 過呼吸、息苦しさ、疲労感

【症例】  KA 18歳女性

【主訴】 過呼吸、息苦しさ、疲労感

【接種歴】コロナワクチン3回接種(1回目2021年9月、2回目同年10月、3回目2022年5月。いずれ
     もモデルナ社製)

【治療経過】
・2022年2月4日初診
2021年10月(2回目接種後)より過呼吸が出現。家で特に何もしていないときなど、労作時でなくとも息苦しさや疲労感がある。また、同時期より頭痛、吐き気もある。

・3月25日再診 エルカルチンを処方

5月11日再診 過呼吸は消失。吐き気もなくなった。頭痛はまだあるが以前よりマシ。

 
【医師より】
コロナワクチンの接種により、体内でスパイクタンパクが産生されるが、スパイクタンパクはACE2に結合する。この結合には、FurinあるいはTMPRSS2(膜貫通型セリンプロテアーゼ)が関与している。カルニチンの投与により、細胞膜上でのACE2、Furin、TMPRSS2の発現が著明に減少することがin vitroで確認されている。
この研究にもとづき、患者にカルニチン製剤(エルカルチン)を投与したところ、症状の一定程度の軽減を見た。
コロナワクチン後遺症という一般的に治療に難渋する症例が、エルカルチンという保険診療で処方可能な製剤により症状軽減したことは小医にとって画期的であるため、報告した。