マスク着用によるマイクロプラスチック吸入のリスク

実験に使用したマスクはN95、サージカルマスク(各社A、B)、綿マスク、ファッションマスク、不織布マスク、活性炭マスク。サージカルマスクとは中間層がメルトブローン二よって作られたもの。不織布マスクは中間層も単なる不織布のものを指す。流速15 L/minの真空ポンプ(ZK290, VMSTR, China)を使用し、試験対象のマスクを吸引カップの上に固定し,カップに排出されたマイクロプラスチックを測定した。実験環境は現実的な状況を繁栄させる為に超清浄な実験室では行わず、汚染対策も施していない。比較分析のためにブランクテストが設計された。

  • サージカルマスク、コットンマスク、ファッションマスク、活性炭マスクは、繊維状のマイクロプラスチック吸入リスクが高いが、想定使用時間内(4時間未満)であれば、どのマスクも概ね吸入リスクを低減できることが示された。N95は繊維状のマイクロプラスチック吸入リスクが低い。
  • 同定された粒子の直径は20μmから500μmで、20-30、30-100、100-500μmがそれぞれ46%、45%、9%を占めた

     Li L, Zhao X, Li Z, Song K. COVID-19: Performance study of microplastic inhalation risk posed by wearing masks. J Hazard Mater. 2021;411:124955–124955.